当時の習慣
毎月20日は?
『月刊いちごえほん』(サンリオ)の発売日。漫画の『あんぱんまん』はこの年、第8回から第19回まで掲載され、次年度へ続く。
しょくぱんまんがデビュー!
1977年(昭和52年)6月20日、『月刊いちごえほん〔7月号〕』(サンリオ)が発売。漫画の『あんぱんまん』の第11回で。『だれも知らないアンパンマン』(2016年10月13日、フレーベル館、復刊ドットコム)に収録されている。
当時のデザイン
丸鼻で顔の形も違った初登場。胸のにっこりマークはアンパンマンとおそろい。約1年後の改められる。
しょくぱんまんの先祖?
『月刊詩とメルヘン〔1976年(昭和51年)5月号〕』(サンリオ)に『パンになりたい』という作品が掲載された。目次カットと本編イラストに注目。
これは間違え
『やなせ・たかし大全』(2013年11月、フレーベル館)では、しょくぱんまんの初登場が『月刊いちごえほん〔1978年(昭和52年)7月号〕』(サンリオ)となっている。写真もデビュー時のものではない。『読売新聞〔2005年(平成17年)2月3日付〕』(読売新聞社)に掲載された『時代の証言者』では、やなせ先生も覚えていないためか、1983年(昭和58年)以降に登場したような解説がされている。
『月刊詩とメルヘン』に再び!
1977年(昭和52年)10月7日、『月刊詩とメルヘン〔11月号〕』(サンリオ)が発売。『アンパンマン感傷す』が掲載される。同誌での『アンパンマン』は、1年半ぶり。タイトルには「怪傑アンパンマン異聞」と併記されていた。
ふたつのアンパンマン
いつの間にかチンチクリンになったアンパンマンだが、この作品では再び大柄の怪人≠ニして登場。大柄のデザインは、初期作品のものだと思われがちだが、正しくは読者の年齢などによって使い分けていたのかもしれない。
カレーパンマンがデビュー!
1977年(昭和52年)10月20日、『月刊いちごえほん〔11月号〕』(サンリオ)が発売。漫画の『あんぱんまん』の第15回で。『だれも知らないアンパンマン』(2016年10月13日、フレーベル館、復刊ドットコム)に収録されている。
当時のデザイン
アンパンマンの弟≠ニして誕生したカレーパンマン。兄弟を意識したのか初登場はアンパンマンが作画崩壊したような顔だった。胸のマークは丸の中に「K」。名前の頭文字なら「C」が正しいのだが。デザインはその後、何度か改められ、現在のものが採用されたのは『月刊いちごえほん〔1981年(昭和56年)6月号〕』に掲載された漫画の『アンパンマン』の第58回から。もはやデビュー時の面影は残っていない。
例外の写真?
『やなせ・たかしの世界 増補版』(1996年7月25日、サンリオ)には、『アンパンマンの成長記録』というキャラクターたちの今と昔を比較する特集がある。しかし、ほかのキャラクターたちはデビュー時の写真を使用しているのに、カレーパンマンだけは3年目のものだった。あまりにも変わり果ててしまったため、読者にカレーパンマンだと認識してもらえないと思ったのだろうか?
設定破り?
『月刊詩とメルヘン〔1975年(昭和50年)8月号〕』(サンリオ)に掲載された『怪傑アンパンマン』の第8回では、ジャムおじさんでも魂が入ったパンは一生に一度しか作れないという説明がある。自然と神と人力とが、偶然に合作しなければ生まれ得ないとのこと。
これは間違え
『読売新聞〔2005年(平成17年)2月3日付〕』(読売新聞社)に掲載された『時代の証言者』では、やなせ先生も覚えていないためか、しょくぱんまんと共に1983年(昭和58年)以降に登場したような解説がされている。
『あんぱんまんとごりらまん』が本屋さんで!
1977年(昭和52年)12月、フレーベル館。レーベルは『キンダーおはなしえほん傑作選』。27cmX21cmのB5判。原本は『キンダーおはなしえほん〔1976年(昭和51年)6月号〕』で、当時、フレーベル館の月刊保育絵本を定期購読する幼稚園や保育園に通っていた子供たちしか手に入れられなかった。
未収録4コマ
原本の表紙裏にはジャムおじさんがアンパンマンを作るプロローグ4コマが描かれていた。これが外されたのはとても残念だ。